薬液注入工法 - 二重管ストレーナ工法 -
薬液注入工法とは、凝固する性質を有する薬液を地盤中の所定の箇所に注入管を通じて注入し、地盤の止水性、強度を増大させることを目的としています。
特徴
注入工法の分類と特徴
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注入方法 | 工法の概要 | 注入材 | ゲルタイム | 長所 | 短所 | |
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単管ロット注入 | φ40.5mmのボーリングロッドを注入管として用い、注入管頂部で混合した薬液をロッドの先端から注入する方法。 | セメント系 水ガラス系 懸濁型 溶液型 |
1~5分 | 削孔、注入は同一ロッドを用いるため、作業が容易である。 機械が小型軽量である。 費用が安価。 |
ゲルタイムが長く、薬液がロッドに沿って上噴したり、改良範囲外へ逃げやすい。 限定範囲の浸透注入は難しい。 |
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二重管ストレーナー | 単相式 | φ40.5mmの特殊二重管ロッドを用いて削孔し、瞬結性薬液を2ショット方式で、先端モニターから注入する方法。限定範囲の改良を目的として開発された。 | 水ガラス系 懸濁型 溶液型 半懸濁型 |
3~15秒 | 瞬結性の薬液を使用するので、ロッド周辺からの上噴や遠方への流出が無く、限定範囲の改良が可能。削孔と注入は同一ロッドを用いるので施工性が良い。 | 地盤に依っては固結形状が不均一に成り易い。 注入圧力が高く成り易い。 |
複相式 | φ40.5mmの特殊二重管ロッドを用いて削孔し、注入孔は各ステップ毎に瞬結性薬液による一次注入と緩結性薬液に依る二次注入(浸透注入)を繰り返し行う方法。 | 水ガラス系 一次注入 (ショート)溶液型 二次注入工 (ロング)溶液型 |
15秒以下 1~60分 |
砂質土に対して、浸透注入が行えるため、比較的均質な改良効果が得られる。浸透注入を行うため、周辺地盤に対する変状が少ない。 | 使用薬液が二種類必要となるため、プラント設備が大きくなる。各ステップ毎に薬液を切り替える為、作業と管理が若干複雑となる。 | |
二重管ダブルパッカー | φ73~100mmでケーシング削孔後、孔内にCBを充填(シール注入)してφ40~65mmのスリーブ管(外管)を挿入する。その後スリーブ管内に上下パッカーを有する注入管(内管)を挿入してセメント系注入材による一次注入と長いゲルタイムの薬液による二次注入を行う。 | シール注入 セメント系(CB) 一次注入 セメント系(CB) 二次注入 水ガラス系 溶液型 |
3~60分 | 長いゲルタイムの薬液を時間をかけてゆっくり注入するので、特に砂質土に対する浸透効果が良い。任意の位置から、いかなる順序でも注入でき、再注入も可能である。注入管設置と注入作業が独立しているもので施工管理がやり易い。 | 注入管の設置は大口径のケーシング削孔となる(φ115mm)。多数の工程を必要とし、施工費が高い。注入外管(スリーブ管)は全て埋殺しとなる。 |
現在使われている主な材料
注入効果
施工手順
二重管ストレーナ工法複相式